アール・ブリュット

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岡元 俊雄 Toshio OKAMOTO
1978年生まれ 滋賀県在住

 ダイナミックなストロークで描かれた人物たち。強さや儚さを感じる表情とたたずまいが印象的である。熱気すら感じさせる岡元の作品は、観る者の視線を引き寄せる。
 岡元は施設で制作を行っているが、通い始めた頃はトラックに夢中で、作品制作は行っていなかった。ある時期から日常の中で見たものを描画したり、粘土などで制作するようになり、その様子を見た施設の職員が、集団生活が苦手だった岡元のために、作品倉庫だった場所を彼専用のアトリエとして用意した。
 周りを気にすることなく自分のペースで創作できる空間を得て、岡元の描画は飛躍を遂げる。使用する画材は、墨汁と割り箸。モチーフは雑誌や画集などから選び、それを基に模写をするが、岡元の描画では大胆にデフォルメされていく。好きな音楽を大音量でかけ、肘を突いて寝そべりながら、割り箸に墨を浸して主に大きさ約100×70cmの紙に描いていく。全体の輪郭を描いた後、その輪郭線をなぞり、何度も何度も墨を塗り重ねていくことで、絵は出来上がる。
 筆の滑らかさとは異なり、割り箸が持つ形状や質感は、墨絵に荒々しさや衝動を増幅させることに繋がっている。そしてそのことが岡元特有の人物画の魅力ともなっているのである。

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