アール・ブリュット

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金崎 将司 Masashi KANASAKI
1990年生まれ 東京都在住

 一見すると石のような、重厚感のある不思議な形をした造形物は、紙のコラージュで作られている。丹念に貼り重ねられた紙の層の隙間から様々な色や文字が見え隠れし、サンドペーパーで磨かれた艶やかな表面には、金崎が創作に費やした膨大な時間が、分厚い紙の積層となって表れている。
 金崎がこのような立体的なコラージュを作り始めたのは2012年からである。最初は平面的に紙を貼っていたそうだが、この頃から一部分に集中して紙を貼り重ねるようになった。 チラシや雑誌を数センチ角に切り取り、筆でボンドを塗って、切り取った紙を貼る。金崎はこの一連の作業を10年近く好んで続けている。金崎のコラージュは同じ場所に紙を貼り重ねていくため、紙を貼った瞬間に下の紙はほとんど見えなくなるのだが、切り取るチラシや雑誌は、使う部分と使わない部分をきっちり分けているという。完成した作品にはあまり関心がないそうだが、創作の過程でその時々に見える色や形、文字が織りなす風景を大切にしているようである。
 創作は週に1回、通っている施設のアトリエで2時間ほど行い、半年から約1年をかけて1つの作品を完成させる。どんなに機嫌が悪い時でも創作の時間は手を止めないという金崎にとって、創作する行為は日常の中でかけがえのない時間であることが窺える。

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